自民党
京都府議団
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 平成16年6月定例会


 代 表 質 問     

田 中 英 世 議 員    近 藤 永 太 郎 議 員

        
        

 一 般 質 問     

高 屋 直 志 議 員    
石 田 宗 久 議 員
           
多 賀 久 雄 議 員     小 巻 實 司 議 員


6月9日(水)代表質問

  京丹後市(旧竹野郡)選出


      
 
田 中 英 世 議 員
                           

            
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1 京都経済の動向等について

 我が国の経済動向は、製造業を中心に回復傾向にあるとされるものの、地域経済までは浸透しておらず、地域間格差は拡大していると考えるが、京都経済の動向等に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)京都府は、府県別の景気ランキングが第5位との新聞報道もある中、京都経済の景況について、どのように認識しているのか。とりわけ、景気回復が遅いとされる中小企業の現状はどうか。

山田知事答弁
 
 京都経済の景況については、京都銀行などの調査で、京都企業の業況判断DI値が7年ぶりにプラスに転じるなど、IT関連の設備投資や電子部品等を中心に企業生産、また「新撰組!」効果で観光客もふえるなど、全体として景気状況のプラス要因が増加している。 日本経済新聞の景気ランキングでも京都は高い位置にあるが、このもとになった指標を見る見ると、京都では特に新設の住宅着工件数と新規工場立地件数の伸び率が高い。「雇用創出のための企業立地・育成条例」等の企業誘致対策の効果も一定背景にあるのではないかと考えている。
 また、有効求人倍率も回復基調にあり、雇用・経営面では改善傾向は出ているが、ただ、依然として失業率は高く、また、小規模企業の倒産や廃業も増加するなど、府民の生活レベルにおいて景気回復が実感される状況とは言えない面があると思っている。
 京都府としては、雇用創出・就業支援計画により積極的な雇用確保を図るとともに、あんしん借換融資や、本年4月に創設した無担保・無保証人融資制度の「小規模企業おうえん融資」など、全国初、京都オンリーワンの対策を講じ、中小企業者等への支援を一層進めるなど、府民が生活の中で景気回復を実感できるよう努めていきたい。


(2)こうした景況を踏まえ、今年度の府税収入の見通しはどうか。

山田知事答弁

 平成16年度当初予算においては、前年度と比較して若干増の2,300億円を計上している。府税収入の大宗を占める法人2税については、全体の景況感は上ってきているが、中小法人は引き続き厳しい環境下にあることや、京都の特徴として、円高等の影響を受けて大幅な減益となった大手法人があること、さらに税法上、過去7年間の累積欠損は利益から控除できること等から、製造業の大法人を中心とした業績回復が直ちに法人2税の税収にはつながらないのが現状である。
 このような中、府税収入を安定的に確保していくためには、景気の回復に向けた動きが持続することを期待するとともに、京都府としても、京都経済の活性化や雇用創出など、税源の涵養につながる施策を引き続き積極的に推進することが重要であると考えている。さらに、課税・徴収力を強化し、適正な課税と確実な徴収を一層推進するため、広域振興局の体制整備や税務課特別機動室の設置など徴税組織の整備を行い、市町村と連携しながら税収の確保に全力を挙げていく考えである。

2 府政運営の推進方針について

 山田知事は、新京都府総合計画を土台に、アクションプランの策定や硫酸ピッチの規制等の独自条例の制定、地方機関の再編を進められる等、府庁改革の取組みを高く評価するが、経済情勢や三位一体改革等の内外の情勢が大きく変化する中、新府総に掲げる理想を実現するには、計画の達成状況や内容を適宜点検しながら、必要な策を講じる必要がある。新府総にも「内外の情勢が予測を超えて変化した場合には、適宜、的確に見直す」と明記されているが、予測を超えた課題や新たな課題について、どのように認識しているのか。また、こうした課題に、どのように対処するのか、知事の所見を伺いたい。

山田知事答弁

 内外の情勢が変化している中で、いかにこの情勢に対応し、21世紀に確かな京都府を確立していくことはおおきな課題である。ただ、この場合において、私は新府総に掲げた理念・理想自体は余り大きく変わるようなものではないので、これをしっかりと踏まえ、その上で、課題となる部分についてその工程を府民の皆さんにより具体的に示し、府民発・府民参加・府民協働により時代の流れに即応した府政を行う必要があると思っており、その一方策として、アクションプラン等によって課題に対し正面から向かい合う開かれた府政の展開を心がけてきたところである。
 アクションプランの策定に当たっては、議会はもちろんのこと、府民の皆さんと課題意識や将来方向を共有できるように留意するとともに、あまり複雑にならないよう、できる限り具体的な課題ごとに簡潔にまとめて新府総の理想に向かって府政を推進していきたいと考えている。


3 危機管理について

 危機管理に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)阪神淡路大震災やSARS、鳥インフルエンザ等、府民の安心・安全の確保が重要な課題となる中、今般、府の組織改正により「危機管理監」の設置等、危機管理機能の強化が図られたが、こうした組織改正の趣旨はどうか。また、今後の取組方針はどうか。

山田知事答弁

 SARSの問題や鳥インフルエンザなど大規模で広域的な事象においては、担当部局に多くの業務が短期間に集中するために、特に立ち上がりの部分において効果的な対策を行う上で非常に難しい事態がかなり出てきていた。こういったことから、私はできるだけ府が早く危機に対して一丸となって取り組めるような体制を整備する必要があると考え、さまざまな危機に際しての全庁的な体制整備を図るために、このたび知事を補佐する「危機管理監」を新たに設置したところである。
 今後、テロを初め新たな危機にも的確かつ迅速に対応するため、総合的危機対応マニュアルを整備するとともに、各部局で洗い出したさまざまな危機事象への対応に関する課題や問題点を整理して個別マニュアルを整備することとし、また、実践的な訓練を通じてマニュアルの有用性の検証と改善を図っていきたいと思っている。さらには、警察、市町村、国の機関、日赤などの公共機関や隣接府県などとの情報連絡体制の整備を図っていきたいと考えている。

(2)「国民保護法」等有事関連7法案は、現在、国会で審議が進められているが、同法は、有事発生時の住民の避難や救援、災害への対処等を定めたもので、府民の生命、財産を守るための最も重要な法案であり、知事にも多くの役割が求められているが、国民保護法制に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。

  @知事は、これまでから、同法制に関し、積極的な発言をされてきたが、今回の法案についての所見はどうか。

山田知事答弁

 いかなる事態に対しても府民の生命・財産を守るのが私どもの最大の使命であると考えており、国民保護法制の整備は、法治国家として当然のことであるということを申し上げてきた。
 現在、国会で審議されている国民保護法案は、知事を国民保護対策本部の本部長と位置づけ、当該都道府県内における国民保護のための措置の総合調整権を明文化し、さらには自衛隊への派遣要請や大規模テロへの対応なども盛り込まれたものになっていることは一定評価できるものである。ただ、自衛隊の連携などは、府民保護のあり方について、本部には連絡員の派遣という形になっているので、本当に府民保護という観点できちっとした調整ができるかどうかという点について十分ではないかと思っている。

  A今後、法案に基づき、知事は「国民保護計画」の策定等大きな役割を担うこととなるが、今後の取組みのスケジュールはどうか。


山田知事答弁

 今年度は国民保護計画の早期策定を目指して、避難方法の検討など、市町村や関係機関、隣接府県と十分協議・連携を図りながら取り組んいきたいと考えている。ただ、今の国際情勢を考えた場合に、国際観光都市を抱える京都府としては、特にテロ対策について万全を期す必要性を感じ、早急なマニュアルづくりや訓練、そして警察等との連携体制についても十分意を用いていきたいと考えている。

4 財政問題について

 財政問題に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)外郭団体の見直しについて、「見直し指針」によれば、平成15・16年度を見直し集中期間と位置付け、外部委員の評価も得ながら、中期経営目標・経営改善計画の策定が進められることとなっている。外郭団体の見直しは、今秋策定予定の「財政健全化計画」の柱の一つとされているが、経営改善計画等の策定に向けた、現在の取組状況及び今後の取組方針はどうか。

山田知事答弁

 平成11年の財政健全化指針を踏まえ、これまでに外郭団体の統合、施設の廃止、組織の簡素・効率化を行い、また職員削減や給与カット、府のOB職員の退職手当の廃止など積極的に外郭団体の見直しを行ってきた。
 今後、民間委託の推進など、さらに一段の見直しを進めるため、現在、外郭団体の見直し指針やかいかくナビに基づき、平成15年度、16年度を見直し集中整理期間と位置づけ、各団体の経営内容や形態に応じた中期経営目標を公認会計士などの外部専門家による外郭団体評価委員からの意見を踏まえて策定していきたいと考えている
 団体においても、この目標策定作業と並行して、施設や設置目的に立ち返った事業実態を踏まえた経営改善計画をつくっており、この両者が一体となって見直しを推進していきたいと考えている。

(2)職員住宅については、広域的な人事異動の円滑化の観点から、その必要性を否定するものではないが、職員住宅が数多く建設された昭和40年代と比べ、住宅事情が大きく変化する中、その必要性は薄れていると考える。老朽化が著しい住宅や入居率が悪い住宅については、改修等の新たな投資を行うことなく、積極的に廃止すべきと考えるがどうか。

山田知事答弁

 職員住宅については、交通事情や民間の住宅事情が改善される中で、年々入居率が下がってきているのが現状である。このため、老朽化し、入居率が低い住宅については、必要性をその都度検討の上、積極的な見直しを行い、数箇所の職員住宅を廃止したところである。また、既存住宅の修繕についても、必要最小限とし、効率的な管理運営に努めている。しかし、一方で本庁と地域間との広域的な人事異動を行っていることや、市町村、他府県、民間等、多様な人事交流の進展などの事情もあるので、既存施設の有効利用に努める必要もあると考えている。
 職員住宅だけでなく、府の施設全般において、今後、時代の事情の変化も踏まえ、施設の必要性を総点検していき、施設とその関係を総合的に企画・管理・活用していく、ファシリティーマネジメントを積極的に導入して、時代に適合した効率的、効果的な管理運営を行っていきたいと考えている。

5 道路問題について

 道路整備については、厳しい財政状況の中、選択と集中により早期に事業効果を発現させることが重要と考えるが、道路問題に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)鳥取豊岡宮津自動車道の宮津〜野田川間の現在の進捗状況及び野田川以北の事業化の見通しはどうか。また、京都縦貫自動車道丹波綾部道路及び京都第二外環状道路の進捗状況及び今後の見通しはどうか。

山田知事答弁

 鳥取豊岡宮津自動車道の宮津〜野田川間の整備については、第12トンネルなどの主要な構造物の発注がほぼ完了し、全面的に工事を展開している。
 野田川以北については、新しく誕生した京丹後市の活性化に大変重要な路線であると考えているが、多額の事業費を要する事業であるだけに、早期事業化に向けて地元との調整に取り組んでいきたいと考えている。
 丹波綾部道路の綾部安国寺〜和知間においては、平成19年度の供用開始を目指して、トンネル、橋梁等の工事が着々と今進捗をしているところである。丹波〜瑞穂間においては、既に了解の得られた地域から用地幅くいの設置が行われており、瑞穂〜和知間においては設定がおおむね完了したところである。
 京都第二外環状道路の大山崎〜大枝間については、長岡京市で地元説明会を実施中であり、大山崎町では、最優先課題である中学校の補償に向けた測量調査に着手したところである。京都市においても地元対策委員会との協議が進められるなど、現在、早期着工に向けた精力的な取り組みが行われているところである。

(2)道路整備を迅速、効率的に進めるため「道づくりガイドライン」の策定や事業評価システムの充実等の取組みが進められる中、いわゆる1.5車線整備が国の補助対象とされるなど、生活道路の改良が期待されるが、今後、本府における高速道路網をはじめとする道路整備についての取組方針はどうか。

山田知事答弁

 今後の府域における道路整備については、府の骨格的プロジェクトである高速道路網の整備とあわせて、市町村合併などの広域的な行政需要に的確にこたえるために、交流・連携を促進する幹線道路など、緊急性の高い箇所の重点整備に努めるとともに、地域生活に密着した道路についても、整備手法を工夫することにより、効率的、効果的に取り組んでいきたいと考えている。

6 市町村支援について

 地方分権の進展に伴い、市町村の役割が重要性を増す一方、地方交付税の削減等、厳しい財政状況の中、行財政改革の実行等による行財政基盤の強化とともに、住民の日常生活圏の拡大により、事務の共同化等の広域連携や合併の取組みが求められている。府内においては、現在、5つの法定合併協議会が設置されているが、こうした合併協議が円滑に進展するよう支援するとともに、事務の共同化の取組みを推進することが、本府の重要な課題と考えるが、こうした取組みに対し、どのように支援するのか、知事の所見を伺いたい。

山田知事答弁

 今市町村には本当に分権化時代に対応できる行財政基盤の整備というものが求められ、現在府内の各市町村において真剣な議論が交わされているところである。このため、広域団体として市町村を支える立場にある府としては、こうした取り組みを支援することが求められるが、合併等については、市町村が主体的に行う問題であるだけに、市町村の要請を基本に、人的支援、財政支援の両面から積極的な支援を行ってきたところである。しかし、この問題は市町村の存立にかかわる問題だけに、市町村間の調整を求める声も大変大きく、府としては、市町村からの公式の要請がある場合に、客観的な第三者機関の意見、情報提供を行うために、市町村行政改革支援検討委員会を設置し、助言を行っているところであり、今後とも、各地域において、住民にとって何が論点・課題なのかできる限り明確になり、合併協議会等における議論が住民にもわかりやすくなるよう支援をしていきたいと考えている。
 事務の共同化については、効率化につながる反面、組織的に屋上屋になったり、責任の所在が不明確になるなどの批判もあり、見直す点もあるのではないかと思っている。今後の進め方としては、定型的な業務である情報システムや余り裁量の余地のない業務について、簡素化、効率化できるよう、市町村と府の行財政連携を推進するための会議を近々設置し、検討を進めていきたい。同時に、広域振興局においても、市町村の共通の課題に対して、地域の戦略として積極的に推進していきたいと考えている。

7 丹後地域の産業振興について

 丹後地域は、過疎・高齢化が進展する中、滞在型観光と産業振興による地域活性化策が求められているが、丹後地域の産業振興に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)丹後地域産業拠点整備については、京丹後市の新市建設計画に位置付けられているが、工場の海外移転等の企業活動のグローバル化や、近年の工業団地の販売状況を見たとき、従来型の工業団地整備は困難な面があると考えるが、本事業について、どのように考えているのか。

山田知事答弁

 現状では、新しい産業をこの地域において積極的に展開するにはなかなか難しい経済状況にあるのではないかと思っており、京都府としては、既存産業の蓄積を十分に生かしながら、将来を見通した産業集積の促進、産業間の連携、ネットワーク化等による新規需要開拓、新分野展開等を通じて地域の活性化を図っていくことが必要ではないかと考えている。
 産業拠点整備については、議員指摘のとおり、従来型の工業団地整備は困難であると考えており、企業のニーズに合わせ、遊休地などの適地に企業立地を図り、これをネットワーク化する分散型クラスター方式による方法も含めて、関係市町とも十分連携しながら産業振興が図れるよう努力していきたい。

(2)「丹後地域産業拠点懇話会」においては、丹後の人、もの、技術等を活用した新たなものづくり等について、検討が進められていると聞くが、具体的な検討内容及び今後の事業展開はどうか。

山田知事答弁

 具体的な検討内容としては、旅館から出るカニ殻を使って健康食品等に用いられるキトサンを生成したり、阿蘇海のヘドロを用いて有害物質の吸着機能等を有する人工ぜオライトを製造する研究や実験、さらには丹後国営開発農地で生活習慣病に効果が期待されるアシタバの委託栽培などがあげられる。
 京都府としては、京丹後市の新市建設計画における、環境配慮型・地域資源活用型の産業拠点について、府が進めてきた丹後地域産業拠点懇話会の基本的な考え方が盛り込まれており、これらの取り組みについて、引き続き関係市町と連携しつつ、丹後地域における新産業の集積や産業経済振興につながる努力をしていきたいと考えている。

8 地籍調査事業について

 国土調査法に基づく地籍調査事業については、市町村を実施主体として取り組まれ、用地買収の円滑化や不公平課税の防止等の効果があることから、早期の実施が求められる中、全国的には45%程度の進捗が見られるものの、本府においては、6%程度に止まっているが、今後の取組みについて、知事の所見を伺いたい。

山田知事答弁

 京都府は御指摘のとおり全国に比べるとかなりおくれている状況であるが、これは京都府県を初め近畿府県においては古くから土地利用が非常に緻密に行われており、筆数も多く、権利関係の調整に多大な時間を必要とするという地域性があり、また制度面でも、調査実施主体である市町村の人件費は補助対象にならないので、厳しい財政事情の中で新たな事業実施に市町村も慎重にならざるを得ない実態がある。
 地籍調査は、土地行政の基礎資料としてさまざまな分野で活用が期待される一方で、民間の権利関係に直接かかわるものでもあるので、今後住民の意向も十分に把握しながら、計画的かつ慎重に取り組む必要があると思っており京都府では、公共事業の実施箇所など必要性の高い箇所を中心に事業促進に努めているところであり、今後とも、国に対し実態に応じた財源措置を求めるなど、調査が着実に進められる環境づくりに努めていきたいと考えている。


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6月10日(木)
代表質問


  西京区選出


 近 藤 永 太 郎 議 員

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1 知事の政治姿勢について


 
戦後、我が国は、アメリカ型個人主義の貫徹と経済成長一辺倒で邁進した結果、児童虐待や少年犯罪の増加等、家庭の崩壊を招いてきた。国際情勢や国民意識が変化し、財政や社会保障、教育等様々な分野で根本的な見直しが迫られる中、家庭の復権を図り、地域社会の再生を図ることが重要と考える。また、そのためにも、家族や歴史、伝統を大切にする気持ち、国を愛する心を復活させる必要があり、京都の役割や憲法、教育基本法について、議論することは時代の要請と考える。国と地方のあるべき関係、また、地域主権の核となる家庭や地域社会の復権に向け、明確な理念を府民に示す必要があると考えるが、知事の所見を伺いたい。

山田知事答弁

 20世紀の日本は経済優先、物質優先で進んできたが、私たちはもう一度自分のしょって立つというものを真剣に振り返る必要があると考えている。それは、一人一人の心の豊かさ、家族や地域の確かさ、そいいう積み上げの中で初めて国家の方向が創造され、再生が果たされるのではと考えており、このことが分権型社会の一番基本線ではないかと思っている。
 こうした分権型の構造を社会の仕組みの中でより効果的にするためにも、問題に真正面から取り組み、その満足度を高めるために、府民本位の行政理念、府民発・府民参画・府民協働というものを府政改革の推進方針として位置づけ、行財政改革、いわゆる「かいかくナビ」によって実施しているところである。
 多くの分権論が国・地方の役割分担に基本を置く中で、あくまで内政に関しては、住民の生活の課題を住民に最も近い市町村が受け止め、都道府県が支え、さらに国が補完するという住民本位の分権論を主張するものである。こうした住民の思いを基本とすることこそ、まさに主権者である国民が、その主権を最も効果的に行使できる環境を創造することであり、地域主権という考え方は非常に象徴的であると思っているが、そういう国民主権と調和をする状況を生み出せるものであると考えている。
 その上で、住民本位の行政について、もう一度人の心を中心に考え、自立した個人が家庭のきずなを大切にし、ともに支え合いながら愛情の持てる地域を形成していくことを念頭に府政運営を進めたいと考えている。

2 財政の健全化について

 厳しい財政状況の中、「財政健全化指針」に基づく健全化の取組みにより、本府の行財政体質は相当 改 善が進んだものの、今後の税収動向や三位一体改革の動向を視野に入れれば、安定した財政基盤と組織体制 づくりは重要な課題と考えるが、財政の健全化に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)今秋を目途に策定予定の「財政健全化計画」においては、具体的にどのような形で健全化を進めようと考えているのか。また、将来の収支不足額等も明らかにするなど、府民との情報共有を進めるべきと考えるがどうか。

山田知事答弁

 財政健全化については、今までの歳出抑制策による財政健全化策では既に限界が見えてきており、分権時代に合った簡素で効率的な府民本位の府庁づくりによって、限られた財源と人材で最大限の行政サービスが提供できるような抜本的な体質改善を新たな視点で進め、財政運営の仕組み事態を変革することが必要であると考えている。
 例えば、広域振興局への権限委譲のように組織や事業の視点を変えて体質改善をさらに強化するとともに、電子府庁の実現などにあわせて業務改革や組織改革を実施して内部コストを削減したり、民間ノウハウを活用したアウトソーシングやPFIの積極的な導入、市町村との役割分担や協働を推進し、施設面では、ファシリティーマネジメントを導入することにより整理統合を進め、視野・視点を府民本位に変えることにより、多くの事業改革を可能にしたいと考えている。また、税源の涵養など積極面での健全化も進めていきたいと思っている。
 情報共有に関しては、この秋までには具体的な収支見通しを示して、府民の受益を選択が可能になるような透明な府政をさらに推進する中で、財政健全化のためのプロセスを広く府民に公開し、いわゆるP D C Aサイクル(Plan-Do-Check-Actionのサイクル)を実現して、議会、府民の理解のもとに改革を進めていきたいと考えている。


(2)財政の健全化を進めるには、事業の削減だけでなく足腰の強い持続可能な京都府づくりが求められる中、今般の組織改正により「経営戦略室」を設置され、今後の京都府づくりに向けた「戦略」を示すとともに、行政体質の根本的な改善を進めるとの知事の意気込みを感じるものであるが、「経営戦略室」設置の趣旨はどうか。また、現在の具体的な取組状況はどうか。

山田知事答弁

 経営戦略室は、自立した経営体として、戦略に基づく京都府を運営していくために、地域に最も適した総合的な政策展開や、財源・人材といった資源の重点投入、優先順位づけを行っていこうという思いから、これまでの「行財政改革」にかえて「経営戦略」という名称を付したところである。経営戦略室においては、「かいかくナビ」に基づいた府政の基本的な体質変化の取り組みを進めることと、その指針である、中期的な視点からの府政運営の基本方向や重要課題等についての検討を行い決定をしていく。さらに職員の意識改革も進める。「行政経営品質」、つまり、府民満足第一ということを念頭に置いた経営品質強化という志向である。そういったものによって意識変革を行い、府民の満足度の向上が職員のやる気に結びつき、そしてそれがまた府民の満足度へとつながっていくような循環をつくっていきたいと考えている。

3 産学公連携について

 企業業績にも回復傾向が見られる今、景気回復の芽を大きく結実させる必要があると考えるが、産学公連携に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)インキュベート施設や京大桂キャンパス等の先端技術開発に向けた各種の拠点整備が進む中、こうした施設での技術開発の成果を新製品開発や府内中小企業へ移転するなど、21世紀をリードする産業に育成することが重要と考える。このため、産業界や大学等の研究機関との協調に加えて、本府がソフト・ハード・資金の面から、しっかりとサポートすることが重要と考えるがどうか。

山田知事答弁

 京都府においては、京都市や産業界とも連携して、ソフト、ハード、資金の各方面にわたる全国でも有数の施策を総合的に推進してきた。ソフト面では、京都産学公連携機構を核とした産学公連携の一層の推進、知的クラスター事業などの研究成果の技術移転の推進、ベンチャー企業の販路開拓を支援する創援隊の創設、そして公的試験研究機関や京都産業21の産学公連携コーディネーター機能の強化など。ハード面では、インキュベートルームの整備のほか、日産跡地におけるベンチャー向け貸し工場の整備。また資金面では、産学公共同研究プロジェクトへの資金支援、府内ものづくり系ベンチャーや内外のすぐれたベンチャーを誘致・育成するファンドの創設。また、「あんしん借換融資」や「小規模企業おうえん融資」など既存中小企業支援融資を通じて地域中小企業の活性化や新しい産業の育成を図り、世界的にも注目される産業集積地域となるよう、全力で取り組んでいきたいと考えている。

(2)京都で生まれた「ケータイフォーラム」が、今年度は中国で開催される等世界的規模の取組みに発展したことを評価するとともに、フォーラムの成果がケータイ産業の発展に大きく寄与することを期待するが、「ケータイフォーラム」をはじめ、ケータイ産業の育成・発展に向けた今後の取組方針はどうか。

山田知事答弁

 「ケイタイ国際フォーラム」については、我が国最大のケータイ産業に関する総合イベントとして定着し、今年11月初旬には天津及び北京において開催されるが、このフォーラムについては、中小ベンチャー企業の市場開拓や、世界最大級のサイエンスパークでもある北京市中関村科技園との産学公連携も進めるとともに、中国との交流強化によって、将来的な中国企業研究機関の府内誘致も目標に戦略的に取り組んでいきたいと考えている。
 そして、こうした技術や交流の集積を生かして、世界に誇る観光地ならではの取り組みとして、ケータイを活用した外国人向けの観光情報提供システムの構築、これは「地域再生計画」の方で今度認定をされることになったが、こうした幅広い取り組みを進めて、今後とも、最先端技術のホープであるケータイ産業の育成に積極的に取り組んでいきたい。


4 三菱自動車工業(株)の本社移転について

 三菱自動車工業(株)については、知事を先頭に積極的な誘致活動が実り、心配された京都工場の存続だけでなく、本社の移転が決定されたことは大きな喜びであるが、本社移転に伴う京都経済への波及効果はどの程度見込まれるのか。また、本社移転に対してどのような支援策を講じるのか、知事の所見を伺いたい。

山田知事答弁

 自動車産業は、機械、電気、電子、内装設備、デザイン、情報等、広範なすそ野を持つ総合的なものづくり産業であり、その本社が京都に立地することは、京都経済にとっても大きなインパクトと好影響を与えるものだと考えている。京都のI T関連企業との技術交流や、グローバルに事業を展開している企業なので、さまざまな分野で京都から世界に情報が発信できるのではないかといったことも期待しているところである。
 このため、京都府としては、具体的な移転計画を聞きながら、「雇用創出のための企業立地・育成条例」に基づく補助金などの積極的な支援を行うとともに、地元経済への波及効果を高めるため、研究開発機能の誘致も視野に入れながら、庁内横断的なプロジェクトチームを設けて、三菱自工と京都企業や大学との懇談会を開催するなど、産学公の連携を通じて今回の本社移転が京都産業の新しい発展につながるよう、京都市とも連携して施策を展開していきたいと思っている。


5 食の安心・安全について

 BSEや食品の偽装表示、鳥インフルエンザの発生等、食の安心・安全に対する消費者の関心や不安、不信感が高まる中、本府においては、食の安全見はり番の設置やトレーサビリティシステムの構築等積極的な取組みが進められているが、食の安心・安全に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)鳥インフルエンザ等の事案発生の際に、風評被害を防止するには、迅速かつ正確な情報提供が重要であり、ホームページや新聞、ポスター等の従来型の情報提供に加えて、消費者と生産者が情報を共有し、交流できる仕組みづくりが重要と考えるがどうか。

山田知事答弁

 「食」は、人が健康な生活を営む上で重要な基本であり、消費者の食の安心・安全に対する関心は非常に高いものがある。それだけに、正確な情報の提供というものは、消費者だけでなく、風評被害の防止にもつながる生産者の側にとっても大きな効果のあるものだと考えており、消費者と生産者の信頼関係をしっかり結ぶ一貫した情報システムの構築に私たちは取り組んでいかなければならないという思いで、このたび「食の安心・安全プロジェクト」を立ち上げたところである。

(2)今般の組織改正により、設置された「食の安心・安全プロジェクト」では、どのような対策を進めていくのか。

山田知事答弁

 このプロジェクトでは、消費者と生産者の信頼回復機能の強化のための交流会(リスクコミュニケーション)の実施や、まさに消費者と生産者が近接している特性を生かせる地産地消の推進、そしてそういったものについて積極的に検討していきたいと思っており、子供たちが自分の生活の中で食の安全を肌で感じてもらえるよう、アクションプランで推進している給食への地元農産物の利用促進や体験教室などの取り組みも進めていきたいと思っている。
 さらに、「京都こだわり農法」による安心・安全な生産の促進を初め、表示の適正化、食品検査体制の強化など、これからも食の安心・安全に努め、総合的な施策の展開を図っていきたいと考えている。


6 里山の保全について

 生活様式の変化等により、里山の荒廃が進む中、水源涵養機能の低下や地域の景観への影響等、多面的機能が喪失されつつあることに、強い危機感を感じている。本府においては、緑の公共事業等森林保全の取組みが進められているが、里山の保全を一層推進するには、府民、NPO、ボランティア等多様な主体の参画を得るなど、新しい里山管理の仕組みづくりが必要と考えるが、里山保全に関する現在の取組状況及び今後の施策展開について、知事の所見を伺いたい。

山田知事答弁

 里山の保全については、京都府では「緑の公共事業アクションプラン」を推進する中で、特に里山のエリアにおいて、放置竹林拡大防止事業や、「京の景観保全林整備事業」など、地域の課題に応じた取り組みを推進している。あわせて、府独自の「共育の森づくり事業」など、これまで森林ボランティア団体の育成や安全な里山作業の技術指導などにも力を入れてきた結果、知識と技能を備えたボランティア団体も徐々にふえてきたところである。しかし、人の生活とのかかわり合いの中で里山が保全されてきた、そういった中での里山の再生にはこのような取り組みだけでは十分でなく、里山の役割をもう一度見直し、人が絶えず里山とかかわる中で、暮らしの中に、もう一度こういった里山を生かしていくような施策が不可欠ではないかと考えている。
 1992年にカナダが提唱した森林を核とした地球環境のトータルな保全運動である「モデルフォレスト」の理念はこれからの森林の保全と活用に当たって大変意義深いものではないかと考えており、公共事業が中心の現行の里山整備についても、今年度、森林に関心のあるN P Oやボランティア団体、企業などのネットワークを図りながら、府民が継続的かつ意欲的に参画していく仕組みづくりを「京都モデルフォレスト創造事業」として進めているところであるが、これからもカナダの事務局とも連携しながら、これによりまして里山の再生を図っていけたらと考えている。


7 子どもの健全育成について

 戦後、自由と権利ばかりが尊重され、伝統や郷土を愛する心の喪失や家庭の教育力が低下する中で、青少年犯罪の増加や学力低下、フリーターの急増、虐待等の厳しい現実が生まれた。にもかかわらず、人づくりのあり方についての議論や理念が置き去りにされていることに、強い危惧を感じる。こうした時こそ 、京都が人づくりの先頭に立つ必要があると考えるが、未来を担う人づくりについて、本府では、教育委員会、総務部、府民労働部等の複数部局で様々な取組みが進め られているものの、責任者は誰なのか。学校任せでなく、全ての部局が同じ方向を目指して、府政・府民が結集して取り組む必要があると考えるが、現状認識と課題、今後の取組方針について、知事の所見を伺いたい。

山田知事答弁

 私たちの子供を取り巻く状況は深刻さを増してきており、子供たちの夢や目標、さらには規範意識や道徳心は、そういったものを考えたときに、子供たちの問題行動の奥をもう一度しっかり見つめなおす必要があると考えている。
 もちろん、こうした問題の解決に当たってはこれまでから子供の健やかな育ちや教育の確保に向け、ティーム・ティーチングなど子供のための京都式少人数教育推進事業、学校や家庭における児童・生徒や保護者の心の相談に対する心のサポート推進事業、私学に対する支援、地域における子育て支援体制の充実など、各部局が現在、全力を挙げて取り組んでいるところである。
 しかしながら、子供たちの問題行動や、さらには青少年の引きこもり、児童虐待の問題等は一層深刻さを増しており、各部局それぞれの対応ではこうした問題の解決は大変難しくなってきているので、教育委員会や各部局において相互の連携を一層深めることにより、学校、地域、家庭が一体となってしっかりと子育てに取り組むことができるような、教育に取り組むことができるような総合的な施策を推進していくことが重要であると考えている。
 そこで、関係部局で構成した「教育施策推進プロジェクト会議」を庁内に立ち上げたところであり、課題や情報を共有して、新しい時代の教育のあり方や家庭・地域社会の教育力の回復のための支援策など、今後とるべき方向性について、検討に着手したところである。
 今後、この会議の検討結果を踏まえ、各部局との連携を一層深めるとともに、さらに関係団体まで含めた幅広い府民の力を結集し、家庭、地域、学校の連携を深め、子供たちが心豊かに育つ京都府づくりに努めていきたいと考えている。


8 教育改革等について

 いじめや不登校、学級崩壊、学力低下等の課題が深刻化の一途を辿る背景には、「生きる力」と「学力低下」を巡る、この間の国の方針転換に見られるように、目先の成果を追い求め、抜本的な教育改革をおざなりにしてきたことに要因があると考える。教育長は、教育委員の中から選任された初の教育長として、全力で取り組まれてきたが、教育を巡るこの間の取組み等に関する感想はどうか。また、本府ならではの教育改革ビジョンについて、所見を伺いたい。 

教育長答弁

 科学技術の進展、情報化、国際化、また学校週5日制の完全実施を初め、子供たちの問題行動など今日的な課題に的確に対応するため、国を挙げて教育改革が進められているが、学習指導要領が極めて短期間で改訂されるなど、学校現場に戸惑いや不安が見られるのも否めない事実である。
 府教育委員会では、平成13年度に、「京の子ども、夢・未来」プラン21を策定し、市町村教育委員会や学校、P T Aなども含め、あらゆる教育関係者が京都府の教育の方向性を共通認識し、総合的な教育改革に取り組んできている。
 今後は、時代の進展を見据え、新しい時代を開く心豊かでたくましい日本人の育成を目指し、京都らしい特色ある教育を一層推進することが重要である。このため、本年度、教育委員会内に「教育改革推進プロジェクト」を設置したところであり、京都府の教育改革の指針である「プラン21」の検証を行うとともに、教職員の英知を結集して、子供本位の教育施策を十分に検討し、地に足のついた教育改革を着実に進めていきたいと考えている。


9 警察署等の再編整備について

 警察署等の再編整備に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。

(1)警察署の管轄区域については、行政区域と一致させることとされているが、配置署員数については、事件・事故等の状況に応じて配置されることから、管轄区域と規模の問題についても整理すべきと考えるがどうか。

警察本部長答弁

 京都市域と京都市域外においては、警察署の管轄区域や規模等についての考え方が若干異なると考えている。
 京都市域については、管轄区域が行政区の所管区域と一致していない、あるいは警察署間の業務格差が拡大しているといった状況が見られるので、原則として警察署の管轄区域が行政区の所管区を分断することのないようにする。
 京都市域外については、特に府北部地域においては、警察本部から遠隔の地にある上、極めて小規模の警察署が多く、夜間・休日が数人体制となる署もあるなど脆弱な体制にある。そこで、地域と密着し、その防犯力を向上するという観点とともに、災害やテロ等の大規模・特異な事件・事故等に対して警察本部等の応援を得る前でも警察署で的確な対応が行えるなど、事案対応能力にすぐれた警察署を整備していきたいと考えている


(2)厳しい財政状況の中、再編整備を進めるための警察署の建替え等の施設整備に関する今後の取組方針はどうか。

警察本部長答弁

 建築から約40年以上経過している警察署が全警察署の3分の1を占めていることから、今後、警察署等の再編とあわせて建てかえ整備を計画的に進めていきたいと考えている。

(3)京都市の行政区域は、道路や河川で分断され、警察活動の観点からは必ずしも合理的な境界とはなっていない。このため、新しい管轄下における警察署からは、河川で隔てられていたり、狭隘な道路しかない地域で発生した事件・事故に対する即応体制について、どのように確保するのか。

警察本部長答弁

 隣接警察署間で協定を締結するなどの方法により、警察署の管轄区域にとらわれず迅速かつ効果的に対応できるようパトカーや交番勤務等の運用を図り、住民の安心感を確保していきたいと考えている。

(4)警察署の再編により、管理部門の人員を現場に配置するとされているが、具体的にどの程度の人員の現場配置が可能となるのか、将来展望も含めてどうか。

警察本部長答弁

 警察署の統廃合、事務の合理化・効率化等により、最終的にはデスク・管理部門に勤務する警察官約200人を交番勤務員や捜査員に再配置し、第一線現場警察官の増員を図りたいと考えている。


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6月11日(金)
 一般質問


北桑田郡・船井郡選出
 
     屋 直 志 議 員



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 地方機関の再編等について

  
 地方機関の再編等に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)今回の地方機関の再編により、専門性の向上等が期待できる反面、窓口が遠隔となることによる住民サービスの低下等が懸念される中、パソコンや小型カメラ等のITを活用し、分散配置となった各部の事務処理の一元化を進めることや、「総合相談窓口」を、一般的な行政事務の「総合受付」が可能となるようにすべきと考えるがどうか。

山田知事答弁
 
 今回の改編は、統合のメリットを生かして大幅に権限委譲することにより、許認可や個人給付など多くの事務が広域振興局で対応できることをねらいの一つにしており、もともと近年、福祉関係を中心に多くの事務が市町村に急速に委譲されているが、残された事務は「総合案内・相談コーナー」を設置するなど、府民サービスの維持・向上に努めている。
 特に、総合案内・相談コーナーにおけるサービスの提供は、ITを活用することが効果的であるが、当面は本庁や各地域間をデジタル疏水で結んだ行政窓口相談システムを稼動させ、府民からの相談や問い合わせに双方向でリアルタイムで対応できるように取り組みたい。


(2)本庁企画部門は、企画立案機能はもとより、@教育・青少年問題をはじめ知事部局と行政委員会の連携が必要な課題の調整、A下水道整備のように各部局の連携が必要な課題の調整、B新府総の円滑な推進に向け、各部局で計画された施策の総合調整、の役割が期待されることから、企画部門の更なる充実を図るため、組織改革が是非とも必要と考えるがどうか。

山田知事答弁

 本庁企画部門に、事務事業評価や政策調整会議の開催、予算の重点方針を定める予算のレシピの作成など、各部門の調整作用を積極的に付与してきた。さらに本年度は、アクションプランから新府総への道筋の明確化を図るビジョンの策定や、経営戦略室を設置し、府庁全体の体質改善のヘッドクォーターとしての役割を担わせている。今後、企画部門には、振興局の地域戦略部門の連携を図るとともに、縦割りになりがちな部局を横のラインで結び、総合的な企画調整やマネジネント昨日を備えられるよう充実を目指す。

2 中山間地域の農業振興について

 中山間地域の農業振興に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。                 
(1)中山間地域等直接支払制度については、本年度で予定どおり事業終了されるとの報道もある中、本制度は、平坦地に比べ生産性の低い農地の保全等に大きな役割を果たしており、制度の継続・充実を強く望むがどうか。

農林水産部長答弁

 中山間地域等直接支払制度により、集落機能の維持・強化や農地保全、景観作物の作付、耕作放棄地での市民農園の開設など、地域の創意工夫をこらした活動も各地でめばえている。中山間地域の農地保全と農業生産活動を通じての多面的機能を今後も維持するため、本制度の継続・充実を国に強く要望している。

(2)中山間地域の農地が荒廃すれば、離農と過疎化が進み、中山間地域の農村社会は崩壊の危機に瀕するのではと危惧する。本府として、中山間地域の農地保全と地域づくりを含めた独自の生産振興対策を検討すべきと考えるがどうか。

農林水産部長答弁

 中山間地域の振興のため、収益性の高い京野菜等の産地づくり、都市住民参加の地域づくりを進める共育の里づくり推進事業、有害鳥獣対策にも積極的に取り組んでおり、本年度からは新アクションプラン「農のあるライフスタイル実現プロジェクト」により具体的な施策を検討していく。

3 文化団体に対する支援について

 全国高校文化祭の開催や国民文化祭の誘致等文化振興の基盤づくりを進める今こそ、市町村や文化団体 の文化活動を推進する必要があると考えるが、文化団体に対する支援に関し、次の諸点について、所見を 伺いたい。 

(1)地域における文化活動の支援や文化団体の組織化について、広域振興局の果たす役割には、極めて大きなものがあると考えるが、今後の取組方策はどうか。

府民労働部長答弁

 広域振興局の果たす役割は、各地域での文化振興を図る上でも、国民文化祭の誘致とその成功を目指す上でも極めて重要であり、市町村や幅広い府民、関係団体の意見を踏まえながら、文化団体の組織化、現地に根差した文化活動の振興、支援に取り組んでいきたい。

(2)今年度、文化関係等各種補助制度が市町村未来づくり交付金に統合されたが、文化団体からは、継続支援の要望がある中、本府として、市町村又は広域的な文化活動の支援に関する取組方針はどうか。

府民労働部長答弁

 文化は、活力ある地域社会を構築する上で欠くことのできない役割を果たすものと認識しており、文化団体の活動を支援し、京都の特性を生かした文化のすそ野の広がりにつながる取り組みの柱として、国民文化祭の誘致を進めることとする。
 京都府としては、府民一人一人が文化活動に参加し、楽しみ、交流が図られるよう、市町村や文化団体が主体となった地域文化振興の取り組みを支援することにより、地域と一体となり、地域文化の一層の振興に努める。

(3)若者の文化活動参画機会の確保や支援が重要となる中、全国高校文化祭の成功に向け、府教育委員会との連携と強力な支援を要望する。

4 地元道路問題について

  合併に対する関心が高まる中、道路整備の推進は、円滑な合併促進の鍵を握ると考えるが、道路問題に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。                                  
(1)竹井室河原線の吉富地域から園部町境、峠付近までの抜本改良については、ほ場整備事業等との連携を図りながら、事業促進を望むものであるが、バイパス等新設道路の法線等の決定時期及び事業促進の目途はどうか。また、八木東インター線延長線上の(仮称)第二大堰橋架橋事業の進捗はどうか。

土木建築部長答弁

 
府道竹井室河原線は、八木町木原・池ノ内地区で土地区画整理事業やほ場整備事業の構想があるなど、ルートの選定に際し地元の土地利用計画との整合が重要なため今後も注意して対応したいが、当面の対策として、峠部を中心に視距改良や待避所などの整備を進めたい。八木町の仮称第二大堰橋等の整備は、平成14年度より本格的に着手しており、今年度は右岸側の用地取得と左岸側の築造工事に着手する。

(2)国道162号美山町棚バイパスの今後の見通しはどうか。

土木建築部長答弁

 国道162号バイパスは、美山町の棚村橋前後の延長620メートル区間が今年度から事業化され、今後、設計協議、用地測量を実施したい。

(3)国道162号九鬼ケ坂峠の抜本改修、園部平屋線の園部・日吉町境の狭隘箇所の抜本改修を要望する。  

5 中高一貫教育校について

 中高一貫教育校に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。

(1)洛北高校附属中学校の受験児童数と、応募者の地域的な範囲はどうか。また、自宅通学者の内、最も遠隔地はどこか。さらに、高校生との交流状況はどうか。

教育長答弁

 受験者数は定員の10倍を超える820名で、京都市内が約6割、乙訓・山城地域が約3割、口丹以北が約1割である。遠隔地からの自宅通学の状況は、南部は加茂町、精華町、北部は亀岡市となっている。
 理科・数学の素養を高める学校独自科目の洛北サイエンスなどにおいて、高校の教師による発展的な学習にも積極的に取り組んでいるほか、部活動も、高校生の熱心で親身な指導のもと、陸上、水泳、吹奏楽などにおいて、活気ある触れ合いと交流が行われている。また洛北高校は、本年度から平成18年度までの3年間、文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受けており、中高一貫教育の特色を生かし、中学生と高校生が一緒に理科や数学の研究活動を行うことも予定されている。

(2)地元では、町当局や高校のPTA、同窓会等から、附属中学校の設置について強い要望がある中、今後の中高一貫教育校の設置に向けた決意はどうか。

教育長答弁

 今後の中高一貫教育校の設置については、洛北高校附属中学校での教育の取組み状況を分析しながら、府内各地の地域事情やニーズの的確な把握に努め、今後の展開を検討していきたい。

(3)丹波地域においても、中高一貫教育が受けられるよう、附属中学校の新設を知事に要望する。                      


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6月11日(金) 一般質問
 
 左京区選出


 石 田 宗 久 議 員


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1 教員採用について

 指導力不足教員が増加する中、まずは、こうした教員を作り出さないシステムが重要と考える。教育の原点は、「愛」であり、教育者には、教える技術だけでなく、人間が成長する手助けとしての役割を担うとの使命感が求められるが、教員採用に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。      

(1)教員については、講師ではなく正規の教員を採用し、計画的に育成することが重要と考えるが、教員の大量採用時代を迎え、都道府県間の人材確保競争が激化する中、本府として、優秀な教員確保に向けた取組方策はどうか。

教育長答弁

 従来にも増して質の高い教員の確保が重要となっており、その対応として先輩教員の体験に学ぶ公開講座「HEARTセミナー」を新たに開催したところである。大きな反響があり、より一層熱意や使命感を持った志願者に受験してもらえるものと期待している。

(2)大量採用により教員の質の低下が懸念されるが、心の教育、道徳教育の重要性が叫ばれる中、教員の養成段階において、どのような支援を行っているのか。また、教員予備軍である講師の資質向上も重要と考えるがどうか。

教育長答弁

 本年10月から、府教育委員会が京と教育大学の正規の授業を受け持つ教員養成サポートセミナーを全国で初めて実施することとしている。このセミナーは、教育委員会から講師を派遣するとともに、小学校現場での体験実習を中心とした内容としており、専任の指導教官を配置し、大学での要請段階から教員としての実践力を高め、採用後は即戦力となるよう学生を支援できるものと考えている。
 また、講師の資質向上については、府総合教育センターが作成したテキストを活用して校内研修を実施するとともに、必要に応じて今年度新たに配置した教員の資質向上総合アドバイザーが指導するなど、より充実した指導を行うこととしている。


2 国際化問題について

 インターネット等情報のグロ−バル化や外国人留学生の増加等国際化が進展する中、国際化問題に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)ボランティアやNPO活動が活発化する中、在住外国人への支援や国際交流の推進に関してもNPOの役割が期待されるが、地域の国際化を進める上で、ボランティアやNPOの存在をどのように考え、どのように生かしていくのか。

山田知事答弁

 現在、新たに府内で生活する外国人の方々は年々増加しており、言葉や生活習慣が異なる中で、安心して京都で生活し、滞在でき、京都の魅力を十分に実感してもらうためには、何よりもより多くの京都の人との触れ合いをつくり出すことが必要であると思っている。特に京都には、文化・芸術・学術の蓄積による国際的な人材が豊富で、ボランティアやNPOが育っており、京都ならではの国際化を進める上で大きな役割を担ってくれる重要なパートナーとして期待をしている。
 そのため京都府では、財団法人京都府国際センターを通じ、ボランティアみずからが企画・実施する身近な国際活動を積極的に支援するとともに、国際活動の核となるリーダーやボランティアコーディネーター育成のための研修会を実施している。

(2)外国籍府民にとって、言葉の問題等から情報入手が困難との課題が指摘される中、とりわけ、災害発生時においては、迅速かつ的確な情報提供が重要であり、ボランティアを活用した支援が有効と考えるが、災害発生時における外国籍府民への支援に関する取組方策はどうか。

山田知事答弁

 災害時における外国籍府民への支援については、過日の鳥インフルエンザの際にもFMラジオで、英語、中国語、ハングル、ポルトガル語での広報を行ったり、在関西総領事館へのメールマガジンの発信など、情報を提供してきた。また、本年度から財団法人京都府国際センターに災害時の通訳ボランティア制度を設けたところであり、関係団体や市町村とも連携を図り、ボランティアの育成など、効果的に運用できる体制を整備していきたいと考えている。

3 警察問題について

 街頭犯罪の増加や少年犯罪の凶悪化等、治安が悪化する中、警察問題に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。            

(1)現場の警察力の強化を図るため、@退職警察官への書類作成権限の付与、A機密事項に支障のない書類作成の司法書士等への委託、B知事部局の事務職員の出向等、警察官のデスクワークの軽減を図り、警察官が可能な限り現場に出動できる体制を構築すべきと考えるがどうか。

警察本部長答弁

 府警では、警察本部と警察署を結ぶネットワークを利用した各種業務支援システムの開発・導入など、IT化を促進し、事務の迅速化・合理化を図っているところである。また、現場で活動する警察官を実質的に増員するために、管理・デスク部門を削減して、警察署の捜査部門、あるいは交番等へ再配置するなど、現場体制の強化につとめている。
 事務の民間委託については、これまでも業務委託や交番相談員等の非常勤職員の採用拡大を図ってきたところである。警察業務においては、法令により警察が行うとされている事務も多いが、委託等になじむ事務については、今後とも、その拡大を図るように努めていきたい。

(2)凶悪犯罪の低年齢化や少年犯罪が増加する中、犯人の俊敏な動きに対応するためにも、現場の警察官には、可能な限り若い警察官を配置すべきと考えるがどうか。

警察本部長答弁

 現在府警では、警察学校を卒業した新任の警察官を全員交番に配置している。それから各階級への昇任者も原則としてまず交番・パトカーなどの地域警察部門に配置し、交番・パトカーの執行力の強化につながる人事配置に努めている。
 ただ、第一線現場では、体力、運動能力だけでなく、専門的な知識、経験、技能等も必要であるので、若い警官と豊富な経験を有する中高年警察官が相互に補完し得るような人事配置に勤めている。

4 心の健康対策について

 自殺者の多くが、うつ病を有しているとの報告もある中、自殺予防のためには、うつ病についての正しい知識を持つことが最も重要と考えるが、心の健康対策に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。     
    

(1)昨年の9月定例会において、うつ病の早期発見と普及・啓発を図るため、インターネット上にストレス度合い等について、自己診断が可能となるチェックリストの開設を提案したが、その後の取組状況はどうか。

保健福祉部長答弁

 今回、心の健康問題の早期発見や精神障害者に対する正しい理解を広げるため、精神保健福祉総合センターに新しくホームページを開設することにした。インターネットを利用した抑うつ状態やストレス度合いのチェックリストについては、この中で利用できるよう準備を行っており、近く開設する予定である。

(2)鳥インフルエンザ問題に関連して、浅田農産船井農場の従業員の中には、心の健康を害し、いわゆるPTSDの疑いのある方もいると聞くが、こうした方々の心の健康問題に対し、どのように対応しているのか。

保健福祉部長答弁

 
浅田農産従業員方々には、長期にわたるストレス状態から体調不良や不眠などの症状があり、当時の園部保健所や精神保健福祉総合センターにおいて面接相談や専門医療機関の紹介など、必要な対策を実施してきた。この対応は5月末で終了したが、今後とも、必要におうじて心のケアを行っていく予定である。

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6月14日(月) 一般質問

 宮津市・与謝郡選出   


  多 賀 久 雄 議 員

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1 医師確保について

 生活習慣病の増加やSARS等の生命に対する危機、医療事故や医師の偏在等、保健医療を巡る様々な課題がある中、医師確保に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)本府の医師配置数は、2次医療圏毎に見ると大きな格差があるものの、府全体では全国平均を上回るが、医療施設のキャパシティーから見た医師不足数の実態はどうか。

山田知事答弁

 京都府全体としての医師数を見れば、人口10万人当りの医師数は全国でも第2位に位置しており、医療法で定めるところの必要人員は、府全体としては充足している状況にある。また、圏域別、病床数別においても、標準数に対する充足率は大体満たしている。ただ、恐らく充足と実際の感覚には少し違いがあるように感じられる。それは地域的な偏在が認められるし、病院規模別にも、病床数の少ない病院ほど医師の充足率が低いという傾向にあるからだと思われる。

(2)若い医師が過疎地域での勤務を敬遠する要因として、表面的には、専門的な技術習得への不安等が指摘されているが、本府として医師偏在の要因について、どのように考えているのか。

山田知事答弁

 府北部においては、医師の偏在と開業医の高齢化が医師不足をもたらしているが、この地域的、規模的な偏在の要因としては、若い医師が専門的な技術を習得するために、都市部の規模の大きな病院を志向することが挙げられる。

(3)医師確保と大学との関係については、様々な意見がある中「府保健医療計画」では、医師の偏在について、「府立医大と連携した医師派遣システムを構築」し、是正を図るとされている。私は、そのシステムに、医師確保困難地域の民間医療法人への派遣も含めてはと考えるが、システムのイメージはどうか。

山田知事答弁

 本年3月に策定した新保建医療計画に医科大学と連携した医師派遣システムの構築を盛り込み、僻地における医師確保を一層支援していくつもりだが、こうしたシステムの構築については、公立病院を中心に医師を派遣するセンターの設置、公的関与のもとに医師を広く公募し、これを民間病院を含めて派遣する医師バンクの設置、そして研修・研究の機会確保や派遣終了後の処遇など派遣環境の整備など、さまざまな方法や課題があり、今後、府立医科大学との連携のもとに具体的な方策を検討して、これからの少子・高齢化社会の進展の中で、府民の医療が確保できるよう全力を尽くす。

2 障害者対策について

 障害者入所施設整備及び職業訓練に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。

(1)障害者入所施設について、国は、「脱施設化」を進めるとして、本年度から新設に対する助成を行わないとの方針を示した。私は、「施設」から「地域」にとの方向性に異論はないものの、施設整備の府県間格差の現状から、こうした措置を講じる時期ではないと考えるが、本府における障害者入所施設の 整備目標及び脱施設化の風潮について、どのように考えるのか。  

保健福祉部長

 入所施設の整備については、平成12年度に策定した障害者基本計画の後期計画に基づき、入所施設に限らず通所施設もあわせて着実に整備を進めてきており、この結果、現時点ではほぼ整備目標を達成しているところである。この計画の目標年次は今年度末となっているので、現在、新たな京都府の障害者基本計画を策定すべく作業を進めている。
 この新しい計画の中では、基本的にグループホームや通所施設を初めとした在宅サービスの基盤を整備し、障害のある方も住みなれた地域で安心して生活してもらえるよう取組みを進めていくことが重要と考えている。一方、障害の種別やその程度によっては、医療的ケアや常時の介助が必要なケースもあり、また自立してもらうまでの生活訓練の場としても入所施設は現に重要な役割を果たしているものと認識している。

(2)本府養護学校卒業生の進路を見ると、障害児教育の成果が評価できる一方、就業先が製造業からサービス業へ移行してきたこと等を踏まえれば、カリキュラムの転換も求められる中、今年度、福知山高等技術専門校等での「障害者の自立・就労支援事業」の取組みを評価する。舞鶴養護学校完成後に生じる与謝の海養護学校の空き教室を活用して、新たな障害児・者向けの職業訓練システムを構築すべきと考えるがどうか。            

教育長答弁

 与謝の海養護学校における余裕教室の活用については、福知山高等技術専門校で実施される障害者能力開発モデル事業において、知的障害者を対象とした販売実務科の6ヶ月訓練が10月から開講されると聞いており、今後、その成果を踏まえながら、校長の意見を十分聞いて検討していきたいと考えている。

3 試験研究機関のあり方等について

 試験研究機関のあり方については、平成13年の決算特別委員会総括質疑において、政策評価の一環として研究成果を具体的な数値で把握することや、研究者の外部招聘の積極導入等を求めたところであるが、試験研究機関のあり方等に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。           
(1)山田知事就任後、民間人の任期付き採用制度の導入や間伐材を活用した合板の開発等積極的な取組みが進められているが、試験研究機関及び試験研究テーマの決定のあり方について、どのように考えているのか。

農林水産部長答弁

 試験研究機関については、さまざまな技術的課題などに即応して、幅広い視野から試験研究を行うとともに、SARSや鳥インフルエンザ等において、その高度で専門的な試験研究機能を発揮し、府民の安心・安全の確保につとめてきた。
 さらに、産学公の連携による技術交流や共同研究等を進めるとともに、15年度からは、農業分野において任期付研究員を採用するなど、外部の高度な知識や技術の導入に努める一方、試験研究テーマについても、学識経験者や関係団体等による外部評価システムを取り入れ、地域にとって価値のある試験研究を行うよう取り組みを進めているところである。

(2)研究成果の民間への技術移転については、農業振興、中小企業振興等の名の下に、移転先企業から研究コストの回収はほとんど行われておらず、こうした現状でいいのか疑問に感じるがどうか。

農林水産部長答弁

 研究コストの回収については、特許を取得うぃ、民間企業が実用化する場合などは、販売数量に応じて実施量を徴収しているが、研究成果を地域に役立てる観点から無償とする場合も多く、価値のある試験研究化をより一層進めていくという観点から、研究課題と認識をしている。

4 道路問題について

   道路問題に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。  

(1)府南部地域では、第二京阪道路等高速道路網の供用開始により、工場立地が進むなど、道路整備の効果が着実に現れているが、地域の活性化に果たす道路整備の有効性について、どのように考えているのか。

土木建築部長答弁

 京都−大阪間においては、大量の自動車交通の処理を、長年、名神高速道路の1路線に頼ってきたところである。そのような中で、府南部地域において、第二京阪道路や第二外環状道路久御山−大山崎間などの供用により、名神や国道1号等の抜本的な渋滞緩和や時間短縮など、利便性の飛躍的な向上が図られたところである。さらに、京都縦貫自動車道、第二京阪道路、京奈和自動車道とが近い将来ネットワーク化することにより、今後、府南部地域が近畿圏一円の交通の要衝になるとの期待感も相まって、多くの企業立地が促進されたものと考えている。

(2)第二名神高速道路の大津〜城陽間及び八幡〜高槻間は、我が国発展の核となる学研都市の東西軸としても、重要な役割を担うものであるが、国からは、一部凍結との声も聞かれる中、第二名神高速道路整備に向けて、今後どのように取り組むのか。

土木建築部長答弁

 「抜本的見直し区間」については、平成17年度中に予定されている公団民営化までに多くの時間が残されていないが、広く府民に理解を求めるとともに、近畿各府県、沿線市町、経済団体と連携し、全力を挙げて、国及び道路公団に対し、早期見直しと着実な整備が実現されるよう要望していきたいと考えている。

(3)京都縦貫自動車道綾部宮津道路について、回数券の発行及びETC導入を要望する。


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6月14日(月)一般質問

 下京区選出

  小 巻 實 司 議 員

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1 スポーツ振興について

 「スポーツ振興計画」に基づく施策の推進に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。                        
(1)「総合型地域スポーツクラブ」は、今までにない新しいスタイルのクラブであり、計画によれば、府内50か所以上で設置するとの目標が掲げられているが、こうしたクラブを育成するに当たって、既存のスポーツクラブはどのような形になっていくのか。また、学校の運動部との連携を図り、子ども達の健全育成に寄与すべきと考えるがどうか。  

教育長答弁

 既存のスポーツクラブは総合型地域スポーツクラブによりその活動が左右されるものではなく、むしろ指導者の交流や情報交換など積極的な連携を図る中で、府民一人一人のスポーツ志向を満たすことが可能となり、より生涯スポーツが推進されるものと考えている。また、学校の運動部が総合型地域スポーツクラブの活動に参加し、部員の技術や経験が地域のスポーツ教室に生かされるなど、地域ぐるみのスポーツ活動や幅広い世代間交流の機会が広がり、子供たちの社会性の向上はもとより、健全育成にも大きく貢献できるものと考えている。

(2)府民総合体育大会については、近年、出場チームの固定化や市町村の取組みに格差が生じる中、計画に盛り込まれている府民の「スポーツ実施率」の向上を図るためにも、多くの府民が参加できるような魅力向上策の検討が必要と考える。また、同計画においても、大会の充実・発展の方向性が示されているが、今後、府民総体のリニューアルに向けた取組みの方向性はどうか。

教育長答弁

 今日、スポーツへの親しみ方は、する・見る・支えるなど多様化しており、競うことに主眼を置いたスポーツに加え、体験や交流を目的としたスポーツ、さらには大会の観戦や応援・運営など、さまざまな形で参加できるよう内容や形態を工夫することが必要であると考えている。
 府教育委員会としては、これまでの成果を踏まえながら、高齢者や障害者のスポーツ活動も含め、より多くの府民の皆さんに参加をいただき、府内最大のスポーツイベントとして一層魅力ある大会となるよう、今後、関係者の意見も伺いながら、検討を進めていきたいと考えている。

2 健康づくりについて

 高齢化が進展する中、医療や介護サービス体制の充実も重要な課題ではあるが、予防や健康づくりの視点からの施策を充実すべきと考える。本府では、今年度当 初予算に「健康寿命日本一推進事業」を計上される等、積極的な取組みが進められているが、健康づくりに関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)予防に勝る医療や介護はないと考えるが、府民の健康づくりの推進に向けた今後の取組方針はどうか。また、今後、策定が進められるアクションプランにも大きな期待を寄せるものであるが、具体的な検討内容はどうか。

山田知事答弁

 健康づくりについては、できるだけ病気や要介護状態になることなく健康で生き生きとした生活が送れるよう、いわゆる健康寿命を伸ばしていくことが重要であると思う。京都府の健康寿命は全国上位の方にあるが、さらに上位を目指すためには、これまでの取り組みの成果を踏まえつつ、最先端の医療技術も駆使した総合的、体系的な取り組みを目標を定めて進める必要があると考えた。
 京都府としては、全国的にもユニークな地域の保健医療活動を展開している医療センターを持ちます府立医科大学と行政が連携して、府立医科大学のこうした実績や専門性も生かして、健康寿命日本一を目指し、戦略的な取り組みを進めるためアクションプランを策定することとした。
 府立医科大学においては、予防医学の今日的な進展を踏まえて、医学・医療の専門的な立場からアクションプランの策定に積極的に参画することとして、全学的検討組織の設置が予定されている。
 アクションプランには、市町村、保健所、医療機関、福祉施設、事業所などの連携による介護予防・生活習慣病対策を総合的に地域で推進するためのシステムづくりの促進、I Tの活用などライフスタイルの変化に対応した新たなサービス提供方式の開発や、新たな事業プログラムの創設などを盛り込む予定としている。

(2)「健康寿命日本一推進事業」については、具体的にどのように進めるのか。

山田知事答弁

 健康寿命日本一推進事業については、府民がみずから生活習慣の改善に取り組むよう意識の高揚を促すための健康出前講座やシンポジウムを実施する。まず平成16年度では、要介護状態の主な原因である、脳血管疾患、それから転倒・骨折などに着目した脳の健康づくりや転倒予防強化のモデル事業を実施する。また、健康地図作成事業により、医療費、介護給付費などの分析や府民の意識調査を行い、要介護や疾病の地域特性を把握する。
 これらの事業効果の検証や地域課題を分析して、その成果をアクションプランに反映させ、府、市町村など関係者が一体となり、府民参画のもと、総合的な健康づくり、介護予防対策を推進していきたいと考えている。

3 鴨川の防災対策について

 鴨川の防災対策については、河川改修と併せて、浸水想定区域図の作成、洪水予報の導入等の取組みが進められる中、地下街や地下鉄等の都市施設の整備や、近年の想定を超える災害の発生等を踏まえれば、着実な対策が求められるが、鴨川の防災対策に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。 

(1)本年6月から、鴨川及び高野川について、洪水予報を発することが可能となったが、今までと比較して、どのような充実が図られたのか。また、今後は、避難場所や緊急連絡先等の情報提供と避難誘導のための計画策定が必要と考えるが、今後の見通しはどうか。

土木建築部長答弁

 鴨川は急流河川であり、大雨が降った場合に短時間で水位が上昇するため、早目の対応が重要であり、洪水予報により、関係市町、警察などの防災機関、地下街・地下鉄の管理者等では水防活動や警戒・避難体制の実施等をより迅速かつ円滑に行うことが可能となる一方、住民にもテレビやラジオを通じて知らせることとしている。
 さらに、京都市においては、洪水時の避難先など市民の安全を守るための情報をまとめた防災マップを早急に策定すべく、学識経験者や公募市民も交えた委員会を設置し、現在作業を進めているところである。

(2)洪水予報等のソフト対策に加え、景観にも配慮する中で、河川改修を計画的に進めることが重要と考えるが、河川改修の現状及び今後の見通しはどうか。

土木建築部長答弁

 鴨川の治水対策については、景観などに配慮しながら河川改修を着実に進めてきた結果、戦後最大規模の洪水にも耐えられる安全度を確保しているが、流域に多くの人口と資産が集積していることから、長期的には100年に一度の洪水にも耐えられることを目標に、さらに整備を進めていくことが必要と考えている。
 今後は、京都市とも連携して森林の整備や市街地における流出抑制対策など、流域全体での総合的な整備の内容を定める河川整備計画を策定し、河川改修を計画的に推進していきたいと考えている。


4 交通事故対策について

 交通事故については、府警本部の積極的な取組みにより、発生件数等は2年連続で減少したものの、高齢者の事故対策やシートベルトの着用推進等の課題がある中、現状分析を踏まえた的確な対策が求められるが、交通事故対策に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。          
(1)本年の交通事故死者数を含めた、交通事故の発生状況はどうか。また、死亡事故における特徴的な傾向はどうか。

警察本部長答弁

 本年は5月末現在、発生件数、死傷者数、負傷者数、いずれも前年に比べ増加している状況にある。中でも、死者数は50人と前年比8人増加しており、その特徴は、年齢別では高齢者が約半数を占め、地域別では、南山城地域、京都市内合わせて約7割、時間帯別では午前中に約半数、状況別では、歩行中が約半数近くということである。また、自動車乗車中の死者のうちシートベルトの非着用者が高い割合を占めている。ただ、本年は飲酒を主原因とする死亡事故はこれまでのところ発生していない。

2)本年は、飲酒運転やシートベルト非着用についての取締りを強化する方針と聞く中、その原因を断ち切るという観点からの取組みを強化すべきと考えるが、死亡事故の分析を踏まえ、今後の事故抑止に向けた具体的な取組方策はどうか。

警察本部長答弁

 府警としては、こういう憂慮すべき状況にある死亡事故を抑止するために、特に高齢者対策を最重点課題として、交通事故が多発している幹線道路を中心に、多発地域、時間帯に重点を置いて取り締まり部隊の集中的な投入による悪質・危険な交通違反の取り締まり、あるいはパトカー、白バイによるレッド走行といった見せる活動など、徹底した交通街頭活動の強化を行っている。


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